きっとあなたは念願の飲食店を開業できたのにも関わらず、儲からなかったり、自分が作った料理の価値を伝えることができずにモンモンとしているのではないでしょうか。
さらに、今はいいけど3年後自分の店がどうなっているか不安だという気持ちが募っていることでしょう。
現代の飲食店において料理が美味しいだけでは流行らない。ただ闇雲に頑張っていても成果は出ない。
これだけ飲食店の数が増えて、そしてデジタル化が進んだ今ではマーケティングにも力を入れるべきだ。
それこそが繁盛店へと、そして本当の意味での価値提供とそれに伴う心の満足感を繋げてくれる。
【飲食店必見】マーケティング無くして繁盛なし!
こんにちは。もとちかです。(詳細プロフィールはこちら)
現代の飲食店ではマーケティング無くして繁盛店になることは難しい。飲食店経営者はマーケティングについて本気で考えたことある人はどれだけいるだろうか。
マーケティングと聞くと繁盛店のノウハウという風に聞こえる人もいるかもしれないが、そうではない。
広い意味でのコンテンツという価値をお客様に届けること。そしてそれは商売の本質でもあるということなのだ。
単なる集客、単なるウェブ広告、単なる料理のクオリティをあげることに止まらず、それら全般を通して、お客様を満足させることであり、商売において最も重要なタスクなので理解すべき事項だということを頭に入れておいた方がいい。
マーケティングの基礎
マーケティングとは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
wikipedia
とある。
つまりは顧客のニーズに対して答えていくという意味がある。
ここまではざっくりしてわかりづらいので、それらを深掘りし理解する必要がある。
マーケティングの本質はコンテンツ
マーケティングの本質はユーザーに届ける全ての情報やサービスなのです。
それら全てがコンテンツであり、飲食店で言えば、商品の質や量や値段からサービス、店の雰囲気、スタッフとのトーク、ニーズに対して応えること、全部なのです。
つまりはマーケティングにおいて、コンテンツをどれだけ良いコンテンツにできるか、そしてそれらをどう知ってもらうかということである。
自分たちの商品やサービス、店の雰囲気などを伝えるチラシ、ウェブ広告、SNSなどはコンテンツを伝えるための道具に過ぎないが、マーケティングにおいて重要な意味をなしている。
コンテンツの内容が最も大事なことではあるが、それらを知ってもらい利用してもらわなければ意味がないからである。
コンテンツを売るということは価値を提供するということ
コンテンツということに関しては多少の理解が得られたと思うが、飲食店においてはそれらを一言で言うなれば本当の価値を提供するということだ
本当の価値とはお客さんのニーズに応えるという一言でもいいかもしれない。
巷では高くては売れないとか、店が古いから売れないとか売れない理由を探す人が多いが、そうではない。
高いと感じさせているから売れないだけだ。店が古くて汚そうと思われているから売れないだけだということを認識した方がいい。
よくコストパフォーマンスという言葉を耳にするが、本当の意味でのコストパーフォーマンスは値段なりの量ということでなく、値段に対する満足感のことをいう。
つまりは量は少ないかもしれない。だけど店の雰囲気がよく、味も美味しい、スタッフとの会話も楽しい。それらを総合してその値段を払う価値があるのかということが大事なことであるのだ。
これらを総合的に見ると、お客様を理解するということに尽きるのだと思う。
顧客をファンにする順序を知ろう
ここで、我々商売をやっている人のゴールはどこにあるのかをはっきりさせておく。ゴールをはっきりさせることでマーケティングの方向性を認識しておいた方がいいからだ。
ゴールとはお客様を自分の店のファンにすることだ。なんどもリピートしてくれるお客様を。1回来ただけではそれは興味本位の行動にしか過ぎない。1回来店し、自店の良さを知ってもらい、その後もなんども足を運んできてもらうことなのだ。
そこに到るまでには順序がある。
1、認知
2、興味
3、検討
4、来店
5、再来店
6、ファンになる
このフェーズを踏むことでお客様はファンになるのだ。
だからこそ、認知したばかりの人はファンにはできないし1回来店してくれたからといってファンにはしづらい。
各段階に合わせて適切な行動を取らなければならないのだ。
順序ごとに適切なアクションを
1、認知
このお客様はそもそもあなたの店を知らない人だ。ここで行うアクションはもちろん認知してもらうということだ。
これに関しては量をこなすしかない。ポスティングであればひたすら枚数を配る。SNSであればひたすらフォロワーを増やすために、自分からフォローにいったり、なんども投稿して人目に触れる回数を重ねるしかない。
ただし、その内容については次の興味というフェーズで重要になってくる。
2、興味
興味とは自店はこういう店だと知ってもらうことにある。大事なことは自店はどういったシーンにどういった「こと」や「もの」を与えられるかということを打ち出すことだ。
例えば、完全個室がある店であれば、ママ会をできて、子供が食べるものも用意があるとか、魚介を売りにしている店であれば、その店でしか食べれないこんな魚介料理があるのだとアピールする文言を入れることだ。
これによって今まで自店のことを知らなかった人も、知ってはいたけどたまに耳にするくらいのお客様に興味を持ってもらえることになる。
ただし、誰にでもという風な文言はよくない。必ず、1回のポスティングや投稿に1つのテーマに絞り込んだ内容がいい。
というのも「どんな人にも使えます」「いろんなシーンで使えます」という言葉は知っている程度のお客様に対しては弱いからだ。
先ほどの例にもあった通り、具体的に訴求した方が、まるで自分に言われているみたいだと興味をひきやすいからだ。大事なことはターゲットを絞ることによって興味の質を高めるということだ。
そのターゲットは何があったら喜ぶのか、どんなことが嬉しいのかを理解する必要がある。
3、検討
興味を持ってもらえたからといってすぐに来店するということにはならない。金銭的な問題や家族の問題、時間の問題など、様々な要因があるがそこに一押しすることでいい方向に検討してもらえる。
それがクーポンであったり、キャンペーンのようなイベントだ。
自分の中で、知ってはいるけどいったことのないお店を思い浮かべてほしい。なぜそこに行かないのか。その大半はいく理由が乏しいということが多い。
それは家から少し遠すぎるという理由かもしれないし、その店が本当に美味しいのかもわからないということかもしれない。
来店したことない人からすれば未知数が多いということなのだ。
それをクーポンやイベントを行うことで行ってみようかなという気持ちに一押しさせることが重要なのだ。
4、来店
ここまでいろんなアピールやイベントの告知をしてきて、ようやく来店までこぎつけた。ここからはいよいよ自店の価値を伝えるべきフェーズだ。
コンテンツの質を問われる時なのだ。ここまでの労力もかかるだろうが、本当に大事なのはここからだ。
ここでは接客から料理の質や、値段、店のクレンリネスや雰囲気全てが見られる。
大事なことは認知をして興味を持って検討して来てくれたお客様のニーズを答えることにある。これは飲食店にとっては不特定多数の人が来店してくれるために難しいことだが、重要なフェーズだ。
料理の質やサービス、値段、店の雰囲気、接客などが8割型大事だ。もしもあなたがポスティングやSNSで広めた人であればコンセプト通りのもてなしをすればいい。ここに関しては、腕を磨き、全力で取り組むことしかない。
残りの2割は次に来店するクーポンを配ることや、帰る際の声がけだ。「終わり良ければすべて良し」という言葉もあるが、全てではなくても、良さを助長させるにはこれらのことは有効的に働く。
5、再来店
再来店してくれたということは何かしらの良い点があるか、悪くなかったという評価をしてくれているお客様だ。
そこからファンにできるかの重要なフェーズである。飲食店に置いて、新規顧客を捕まえることよりもリピートしてくれるお客様を獲得する方が5倍も簡単だと言われている。
ここで重要なことはよりその店の魅力を知ってもらうことだ。魚介が売りであれば前回とは違った美味い魚介を提供できるのかや、初来店の時よりもスタッフと楽しくトークできたかといったようなことだ。
ここでバッチリ心をつかむことができればファン化させたと同意である。その後、頻度はどのくらいかはわからないが、3回目以降も来てくれるのは売り上げをあげることに置いて非常に重要なことである。
6、ファンになる
ここまでが一通りの流れであり、ここまで来たら一つのゴールとなる。ファンになったお客様は積極的にいい口コミをしてくれる人が多いし、連れも連れてきてくれたりする。
もちろんここで甘んじてはいけないので、そのファンにもいつも心をときめかせる施作があった方がいい。だが、来店したことのない人よりも確実に心に響かせやすいのは明白だろう。
戦略を明確にする
ここまででどんなお客様がいるのか。そしてそのお客様にどんなアプローチをしていくのかという漠然としたイメージはできたと思う。
ここからは具体的な例を出しつつ、実際にどう取り組んでいくのかをご紹介する。
ターゲットを明確化する
まずはじめにあなたの店がどんなお客様にとってメリットのある店なのか、そしてどんな人に訴求していくのかということを考える。
そしてそれは出来るだけ詳細な人物がいい。よくあるのが20〜50代の人に宴会利用してほしいという居酒屋があったりするが、ぼやけすぎてて全く心に刺さってこない。これをもっと細かくターゲットを絞り込んでみよう。
細かく絞り込んだターゲットはどういうことなのか。例をあげてみるので読んでほしい。今回は居酒屋を営業している人用の例を出してみる。
年齢:35歳、市役所勤めの公務員、既婚子ども2人。名前は佐藤さんという男性。毎週は土日が基本休みで平日は5〜6時に退勤するごくごく普通の公務員。
とある日、佐藤さんは同僚と話をしていた。
佐藤さん:「美味いもの食いたいな。最近は〇〇によく飲みにいっているけど、近くで他に美味い店ないかな。」
同僚:「そうですねぇ。確かに最近はあそこしかいってないですけど、佐藤さんは飲みに行くときの食べ物で何が好きなんですか?」
佐藤さん:「俺は基本魚が好きなんだけど、刺身じゃなくて、煮付けとか、鍋とかも食いたいんだよな。いつもは5時に仕事が終わるけど、この辺6時開店の居酒屋が多いだろ?その時点で店が限られるんだよなぁ。」
同僚:「佐藤さん結婚して、子どももいるのに平日飲みに行けるんですか?」
佐藤さん:「たまにならな。早い時間から飲めれば帰りも早くできるし、なんならお土産でも買っていけば家族も喜んだりするし。」
という会話をしていた。
今回のターゲットをまとめてみる。
35歳既婚の子ども2人の4人家族。定時上がりが多い公務員男性。5時頃から飲める店を探している。魚好きで刺身以外の調理した魚の煮付けや鍋が食べたい。妻や子どもが喜ぶお土産があれば嬉しい。
こういったターゲットなのである。ここまでターゲットが絞り込めればあとはそのニーズに答える施作を実施するだけだ。
当店は定時上がりにはもってこい!5時から開店しています!
うちの魚の煮付けは独自に研究を重ね、黄金比の旨味と甘みを兼ね備えている。煮付けすぎずにふわふわな食感を醸し出すヒラメの煮付けは最高ですよ!
家族がいるパパでも安心。低価格でお持ち帰りのお土産をご提供しています。妻の料理の手間を省く揚げ物や卵焼き、子供に嬉しいポテトフライなんかもご用意しているので、うちに飲みに来れば家族のヒーローだ!
というような文言でアピールする!
このくらいターゲットを細かく設定してみると、そのためにどうすればニーズに答えられるのかということが見えて来やすい。
いや、そんな細かくターゲットを絞ったらその他の人を呼び込めないじゃないかと聞こえて来そうだが、それは大丈夫だ。
飲食店において最も重要な集客につながることは口コミだからだ。
細かなターゲットを設定し、その人を満足させられたら、それはいい口コミになりやすい。最初からターゲットを広げると、それだけ満足感も薄い人たちが増えるだけで、いつになってもいい口コミが出てこなくなってしまう。
また、このターゲットを絞り込むことは毎回違うターゲットでいい。チラシを作ること、SNSで投稿することなどその時々でターゲットは変えてもいい。その代わりに1回1回のチラシなり、投稿に細かなターゲット設定をして、質を高めることを重視することが重要であると考える。
これを繰り返すことにより、結果的に色んなお客様が足を運んできてくれるのだと思う。どの事業においてもマーケティングに正解はないが、1つ1つの質を高めることを繰り返すことが成功への近道なのではないかと思っている。
まとめ
今回はマーケティングについての本質の部分に迫り、それをどうやってアプローチしていくのかについて描いてみました。
知っているようであまり深掘りして考えたことのある人は多くないんじゃないかと思います。
現代の飲食店においてマーケティングを戦略立てて行うことはとても重要であることなので、自分のお店のお客様にはどういったニーズがあり、それにどうやって答えられるのかをじっくり考えてみましょう。
コンサルも承っています
私は飲食店を現在も経営し、実体験に基づいた良い店づくりをお手伝いしています。
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