私は起業して6年が経過しようとしていますが、そんな私が起業した頃の月収は8万円ほどでした。
この記事ではTommyの貧乏生活を時の物語です。
月収8万円時代の貧乏生活
正確にいうと、1ヶ月目20万、2ヶ月目15万、3ヶ月目8万。
私はラーメン屋に勤務していたのですが、そこで開店当初から雇われ店長を任されていた。その店が1年半ほど経って、売り上げも低迷期に突入していた。
自分自身、他の業界にも興味があったし、正直自分の実力のなさもなんとなくわかっていたので、辞めたいという話をオーナーにしたら自分で経営してみないかと言われた。
迷った挙句、結果的にはその話を受けて、晴れて個人事業の生活がスタートしました。
当時から経営についてはオーナーからの教授もあり、どれだけの売り上げでどれだけ残るのかなどの基礎的な知識はあったので、個人で独立しても毎月20万以上は残るだろうなくらいに思っていたが、現実は違った。
飲食店というのは確かに年間を通してみれば20万くらいの平均になったのかもしれないが、季節的要因の売り上げの変動が大きい職種であってなんとかなるくらい思っていた私は独立3ヶ月目の給料8万円というのは正直驚きだった。
いわゆる想定外というやつだ。
今思えば想定外というのは自分の知識や実力のなさによるもので、少し考えれば想定できる程度の話だったのかもしれないが、当時の私はバカだったんだなと実感する事件だった。
その時の1ヶ月の売り上げは80〜90万円くらいだった。家賃や前オーナーにマージンを納めていてその合計額は18万円ほど。原価率も37%と高め。
飲食店経営者であればこのヤバさがどれほどやばい数字かはきっとわかるだろう。
だからこそ自分の手残りは8万ほどになってしまう。今思えば逆に8万円残っただけでもすごいとすら思える。
プライベートもやばかった
その時プライベートはというと、独立した1週間後。
彼女との間に子どもができたことが発覚。
彼女は当時17歳でした。(両親の承諾と結婚もしたので犯罪ではないと思う笑)
自分自身、この人だと思っていたので、子どもができた時が結婚する時かなくらいには思っていたのですが、その時は思っているより早かった。
田舎に住んでいたので、自動車免許は必須という状況の中で彼女(現妻)はこれから免許を取ろうということ時期だった。
当時私は22歳で社会人であったため、ほんの少しの貯金はあったもの、自動車免許の学校代を払うことは当時の私としては容易なことではなかった。
そして独立した途端、子どもを授かったことがわかり、車の免許代もなんとかしなきゃいけないというところでこの時は本当に人生で金銭的に一番大変な時期だったことを今でもよく覚えている。
転機は恐怖という感情からだった
当時の私は月収8万円、子どもを授かり、結婚し、これから金が必要だという精神状態にはあったものの、これといって策は無かった。というのも飲食店を任されるようになったものの、どのように売り上げをあげたら良いのかということは全くわかっていない。
コスト管理などの面では多少の知見はあったものの、どれだけコスト管理ができても売り上げがなさすぎたので現状をどう切り抜けるかくらいだった。
しかし、なんとしてでも売り上げをあげなければいけないという危機感はあった。というのも自営業始めて3ヶ月後にみるみる収入が落ちていって、8万円になっている時点でこれではとても生活できないという気持ちになったからだった。
それは危機感というよりは「どうしよう」という恐怖だ。
22歳の若造といえど、結婚して子どもができて金なしは流石にやばい。
その時、何が何でも売り上げをあげなければいけないという気持ちから、どんだけ安くしてでも良いから人が来なければ意味がないと思った。
ただし、自分はらーめん屋。原価200円で作ったラーメンを200円で売ってしまったらそれは儲からない、というか正確にいうと、それ以外の経費がかかってくるので赤字だ。
その時、思ったのは私のお店はチャーハンをやっていたので、半チャーハンを平日限定で100円で売ろうということだった。
ラーメンは来店する人のほとんどが食べる。でも半チャーハンはその中の1〜2割くらいの人しか頼まない。コスト的には知れている。
経営者ならきっと感じている人もいるでしょう。いわゆるチキってしまったわけだ。売り上げを上げるしかないのに、コスト管理が頭からは抜けていなかった。
そして、とにかくその半チャーハン100円を知ってもらうことが必要だと思って、ひたすらチラシまきをした。
その当時はどこかに置いてもらうという頭はなく、とにかく1件1件ポスティングしていた。大した数は配れなかったが、それでも月に1000枚ほどは配った。
そうこうしているうちに半年後くらいたって、時期的にも夏になり、割とお客さんも動く時期だったということもあり、あれ、やっぱり給料が8万円の時は冬だし時期的なものだったのかなくらいに思っていたのだが、よくよく売り上げを見ていると、一つ気づいたことがあった。
私はど田舎の小さなラーメン屋だったので、データ分析などはしっかり取っていたりはしない。それでも毎日の売り上げくらいは記録しているので、よく眺めていたら明らかに平日の売り上げが伸びていることがわかった。
それは昨年比なんかと比べながら、しっかりと把握することができた。
それは半チャーハンのサービスが効果が出てきているという実感に変わった瞬間だった。
今思い返してみれば、月収8万円だ、やばい、恐怖、という気持ちだったのにも関わらず、やったことは本当に知れていた。
半チャーハンを平日限定で100円で売ることと、ビラ配りだけだ。
やったことというよりも自分には知識も経験もない中でこれくらいしかできなかったという方が正しいかも知れない。
それでも成果は確実にでた。これが私の転機だった。
転機から学んだこと
今となってはいまだにモンスター級のお店になっているわけでは当時よりは伸びている。
あれから6年くらいが経つのだが、実はその時が売り上げの底値だったみたいだ。いや、底値にすることができた。
現在はその時からみれば売り上げも2倍弱ほどになって、お得意のコスト管理をしつつ、そこそこのお店の経営状態にすることはできた。
私が転機から学んだことは色々あるが、大事なことは一つだけだ。
『行動力』
きっとあの時、半チャーハン100円というアイデアは大したことではないと思うし、それをやるだけでは意味がなかった。
その時に、100円という破格でも売るしかないのでやる、といった行動力と何より、それを知ってもらうために、ひたすらちらし撒きをしたことだ。
恐怖もあったし、知識も全然ない、ただただ行動しただけで人生が変わった。そんな感じだ。
有名な誰かもいっていた。「アイデアには意味がない、それを実現する能力に意味があるのだ」みたいなことを。
確かにそう思う。一部の天才はアイデアはとても重要なのかも知れないが、私のような凡人はとにかく行動の方が大事だと思う。凡人は行動することでしか、見えないものがたくさんあるように思える。
頭で考えて、これをこうしたらいいとか、それだとこんな懸念があるからやめようとか、はっきりいってこんなことばかりが続いて、何もできないし、その結果結果も変わらない、もしくは衰退していくだけだ。
凡人は行動することによって、そこで初めて気づきが得られ、改善をし、それを次の機会に活かしていく。
これでしかない気がしている。
本を読んでわかった気になるかも知れないが、実際にはわかってないし、もちろんやろうと思ったことを実現することもできない。
よく、どこかの会社のマーケティング担当みたいな人から営業されたりするんだけど、その人たちは何を実践できるだろうと疑問に思う。
上司から知識を教育され、それ通りにクライアントに説明する。だがしかし、そのマーケター本人がそれを実行に移している人はかなり少ないだろう。
例えばHPを作りませんか?このくらい認知度が上がるんです。みたいな営業さんいるじゃないですか。
じゃああなたは個人でブログを立ち上げたことあるんですか?そのブログでどのくらいアクセスあるんですか?月間1000PVくらいでもいいのであるんですか?
的な感じで質問してやりたい。
大体の人がすいません。やったことないです。となるだろう。
月間1000PVなんてマーケターであれば知っている知識を実行することができるのであれば、いくはずなのに、それすらもできない。
現に、企業でHPを作ったものの、月間1000PVさえも見られない企業が山のうようにある。
実際に私も180万ほどかけてそこそこ大きな制作会社にHPを作ってもらったことあるが、1000PVも見られなかった。作っただけではブランド力がない限り、見る人の数なんて知れている。
作った後のサポートだったり、運用代行までしてくれてそのくらいの金額を払うのは妥当だったのかも知れないが、私の場合確実に無駄な買い物だった。いわゆるデザインだけはかっこいいけど、全く見られないサイトになった。
本当にそういった企業は多いのだと思う。だからこそ、今はそういった犠牲者を出さないように自分自身がWebサイトを作る仕事をしている。
お金を稼ぐことは価値を提供すること
web制作会社に頼んで失敗した経験からはお金を稼ぐことは価値を提供することだということを学んだ。
なんとなく、カッコよさそうなものを見せつけてもしかしたらお金を稼ぐことは可能なのかも知れないけど、それは確実に一過性のものに過ぎないことを実感した。
その会社とはその後取引をしようとは思わなかったからだ。
これを綺麗事だという人もいるかも知れないけど、それでもクライアントに満足してもらえない、少なくてもその会社に頼んで悪くはなかったと思ってもらえないと、意味がない。
お金を稼ぐということは価値を提供できて初めて意味をなすと思う。もちろんお金がない企業はどうしてもそれなりのサービスしか受けられないし、私のように無駄金を払わされることもあるかもしれない。
それでもその企業が出せる予算に対して、最大の仕事をし、金額に見合った提案をしてあげることが重要なんだと思う。
いつも売り上げ成績にしか目がいっていない営業マンやマーケターみたいな人だけには気をつけたほうがいい。
クライアントの予算、抱える問題、その時にできる最大の手助けは何かを考えることが価値を提供することになるんだと思う。
この記事で伝えたかったこと
ここまでざっと色んな物語や経験談を書いてきたが、この記事で伝えたいことをまとめておく。
凡人は行動するしかない
一つ目はいかなる状況でも凡人でも行動をすれば人生は変わるということだ。私も月収8万円時代は今となっては笑い話になるけど、その時期は本当に大変だった。
大半の人は凡人だ。だからこそ、思いついた小さなアイデアを行動し、そこから気づきを得て改善していく。それでしかきっと変わらないんだと思います。
小さなことからでもいいので、まずは自分がやりたいことや向かっている目標に向かって、どんな小さなことでもいいので行動してみてほしい。
何からすればいいのか全くわからないという人はこのブログにコメントでもしてください。あなたが気づいていないものに気付けるかもしれません。
投稿をみられたくない人は私のLINEマガジンがあるので、そこからであれば1:1の会話も可能です。
お金を稼ぐことは価値を提供すること
お金を稼ぐことが悪だと思っている人がいますが、全くそんなことないです。先ほど価値を提供することこそ、本当の仕事だみたいな話をしましたが、最初からクライアントに満足をしてもらうことは誰しも無理です。
自分が今できることを考えて行動してみましょう。
もし頭の整理がつかなかったら、マインドマップを作ってみてください。このツールを私も無料なので使ってます。
本当にクライアントに満足してもらうことは簡単なことではありませんが、少しづつでも行動して、思考しなければ変わりません。
フリーランスを目指す人も最近は多いですが、最初は単価が安いのは自分がクライアントに価値を提供することの幅が狭いからで当然のことです。
どんな大きな会社やインフルエンサーも最初は安い金額で仕事を受けたり、フォロワーも数十人とういところから始まっているわけです。
私自身、月26日毎日12時間以上働いて月収8万円だったわけですからね。
高みを目指すことはいいことですが、マインドマップを使ってできることを小分けにして考えて一つ一つ小さな一歩から初めてみましょう。
それでは今日はこの辺で。